今夜、抱かれます…

陽菜にとって健は、幼い頃から憧れの存在だった。姉と結婚してしまったことで、健はいよいよ遠い存在になってしまう。それでも、同じ学校の教師として肩を並べられるだけで、陽菜は幸せだった。ところが、そんな陽菜の思いを健の父・剛蔵に気取られてしまう。顔立ちは幼いながらも、その肉体は女として成熟しつつある陽菜。そんな陽菜を自分の物にしようと、剛蔵は罠を張り巡らせ……。

年上の幼なじみである、滝沢遥。健の初恋であり、今も淡い想いを抱いている、憧れの人。その遥が、進学を機に、上京してしまう……避けられない別れに、健は決意する。「一年だけ、待ってて……！僕も必ず、東京に行くから……！」その健の覚悟を、遥は微笑みでもって受け入れてくれた。そうして、勉学に心血を注いだ、一年後……桜の舞い散る中、健は無事、遥との再開を果たし、想いを告げる。遥は、僅かな驚きと……大きな喜びで…

私は、幸せな結婚をしたはずだった……ずっと、弟のように思っていた。けれども、その思いを告げられて……自分の本心に気が付いた。自分も本当は、ずっと前から好きだったのだ、と……。そうして、私たちは結婚をして……。家族から、友人たちから祝福をされて……。私は、幸せだった。けれど……。夫が巻き込まれた、職場でのトラブル。その解決を機に、心の中にちいさな波紋が広がっていった。お義父様……。仕事がいよいよ忙し…

年上の幼馴染みである遥と結婚した健。そのお陰もあってか、母校での教職にも手応えを感じ、同僚や生徒たちからの評判も上がってきていた。そうして、家に帰れば、幼い頃から憧れだった遥が、妻として笑顔で出迎えてくれる……。公私ともに充実し、幸せを感じる日々。しかし、その幸せは健の知らないところで崩れ去ろうとしていた……。健の実父にして、遥の義父である剛蔵。ある時、その剛蔵から、健の苦境を救う条件として、遥は…